フロアコーティング施工後のお掃除 ・メンテナンス方法

お掃除なにができる?できない?

お掃除・お手入れ方法をフロアコーティングの種類別でまとめました。

フロアコーティングの耐水性・防水撥水効果によって、フローリングの水拭きなどのお掃除が可能になります。また耐薬品性はフロアコーティングの種類により若干違いがあるので詳細にまとめました。

フロアコーティング施工前後のフローリングのお掃除方法 早見表

項目通常のフローリング
(突板)
通常のフローリング
(シート)
プレミアムコート施工
(ガラスコーティング)
UVフロアコート施工
(UVコーティング)
シリコンコート施工
(シリコンコーティング)
①水拭き
②ワックスがけ必要なし必要なし必要なし
③クイックルワイパー(ドライ)
④クイックルワイパー(ウェット)
⑤科学モップ
⑥洗剤の使用
⑦アルコールの使用
⑧アセトンの使用
⑨次亜塩素酸水・イオン
⑩次亜塩素酸ナトリウム
⑪ロボット掃除機
⑫スチーム洗浄機
⑬床拭きロボット掃除機

通常のフローリングと当社のフロアコーティング種類別(プレミアムガラスシリコンUV)施工後に使用可能なもの、使用できないもの早見表。お掃除の違いについての一覧表になります。以下に①から⑬の詳細をまとめておきます。

フロアコーティング フローリングのお掃除 まとめ

①水拭きについて

水拭きのお掃除

通常のフローリングは木質フロアです。その為、水拭きのお掃除などは適していない現状が御座います。各フローリングメーカー様においても、乾拭きのお掃除を推奨しており、水拭きをする場合、固く絞った雑巾で、水気が残るような雑巾がけを避ける旨の記載が多く御座います。
※シートフローリングにおいても、ワックスの際の剥離作業において負荷が掛かる点で、元々の耐水性が高くないことから、上記と同じことが言えます。

フロアコーティング施工後は、フロアコーティングの被膜形成によって、確かな耐水性を確保することで、水拭きのお掃除は問題なく可能です。フロアコーティング施工の最大の目的は「水拭きをしても安心」ということになります。

②ワックスがけについて

ワックス不要

突板フローリングはワックス推奨の商品も御座いますが、ワックスの定期的な剥離洗浄が必要となり、これを繰り返すうちにフローリングへのダメージが蓄積されるおそれが御座います。剥離作業はフローリングの寿命を短くしてしまう理由の一つとなっております。

そのままの状態へ直接お掃除を掛けるより、ワックス被膜によって汚れを受け止める方がシート自体の防汚観点からはお勧めです。シートフローリングはワックスフリーと言われておりますが、推奨ワックスなどの指定もあり、ワックス自体を掛けることは可能です。ただし突板フローリングに比べ、剥離作業の際の表面シートへの負荷が強く掛かる為、ワックス自体を掛けることが推奨されておりません。

フロアコーティング施工後、ワックスがけは、一切必要御座いません。ワックスの被膜は汚れが浸透し、受け止める効果となり、定期的に除去が必要となりますが、コーティングの被膜は汚れが浸透せず、被膜の中に汚れを抱え込まず、ワックスとは異なり被膜を定期的に除去する必要が御座いません。被膜の表面に付着した汚れを落とすのみでメンテナンスが可能となります。

③クイックルワイパー(ドライ)の使用について

クイックルワイパードライ

クイックルワイパーのドライタイプは、通常のフローリング、コーティング施工後でも問題なく使用が可能です。
※シリコンコート施工後は布面の接地でも防滑効果がある為、クイックルワイパーを引きずった際の使用感に重さを感じる場合が御座います。

④クイックルワイパー(ウェット)の使用について

クイックルワイパーウェット

クイックルワイパーのウェットタイプは一般的に界面活性剤(洗剤成分)を含んでおります。
その洗剤成分によって、食べこぼし、皮脂汚れなどの汚れを落とし易い効果が得られるのですが、洗剤成分は揮発しない為、使用を繰り返すことで、洗剤成分が床表面に蓄積し、べたつきの原因になる場合が御座います。洗剤成分のべたつきを無くすためには、二度手間にはなりますが、クイックルワイパーのウェットタイプ使用後に、水やアルコール等で洗剤成分を除去することがお勧めとなります。

またワックスが掛かっている床へは、クイックルワイパーのウェットタイプは洗剤成分による被膜の白濁や床自体が変色するおそれがある為、長時間床面への設置を避ける必要が御座います。合わせて使用後の洗剤成分を取り除く際にアルコールはワックス被膜が溶けてしまう為、使用出来ません。水拭きでも固く絞った雑巾の使用がお勧めとなります。通常のフローリングでも長時間の放置によって、床の変色、シミなどのおそれが御座いますので、使用には注意が必要です。

フロアコーティング施工後の床へは問題なく使用可能ですが、上記の記載通り、二度手間にはなりますが、クイックルワイパーのウェットタイプ使用後に、水やアルコール等で洗剤成分を除去することがお勧めとなります(床面の洗剤成分の蓄積を避ける為)合わせてフロアコーティング施工後は被膜が耐薬品性に特化していることから、アルコールなどの使用においても問題が御座いませんので、皮脂成分などのお掃除はクイックルワイパーのウェットタイプを使用せず、最初からアルコールを用いることもお勧めです。
※アルコールは揮発する為、ウェットタイプとは異なり、洗剤成分のふき取りも必要なく、二度手間にならないことから使用がお勧めとなります。

クイックルワイパーのウェットタイプの種類によっては、界面活性剤不使用の種類が御座います。
界面活性剤不使用のタイプは、洗剤成分を含んでおりませんので、二度拭きの必要もなく、問題なく使用が可能で御座います。
コーティング後のお掃除において、界面活性剤不使用のタイプは、ご使用がお勧めとなっております。

⑤科学モップの使用について

科学モップ

※クイックルワイパーのウェットタイプと同様の注意事項となります。

⑥洗剤の使用

洗剤

クイックルワイパーのウェットタイプ、科学モップと同様の注意事項となります。

⑦アルコールの使用

アルコール

通常のフローリングにて部分的なアルコールを用いることは可能です。ただし着色塗装などの床材の場合、濃度の高いアルコール等ですと、色落ち、シミなどが出来る場合が御座いますので、使用には注意が必要です。シートフロアの場合、種類によりますが、一部アルコール等で、表面のシートが収縮してしまうタイプが御座いますので、こちらも使用においては注意が必要です。

フロアコーティング施工後は被膜が耐薬品性に特化しておりますので、アルコールを使用して頂いて問題御座いません。特に下記に挙げられる内容の際には使用がお勧めです。

※アルコールは揮発する為、クイックルワイパーのウェットタイプとは異なり、洗剤成分のふき取りも必要なく、二度手間にならないことから使用がお勧めとなります。

  • 油煙によるキッチン床面のべたつきへのお掃除
  • 歩行による床面に付着した皮脂成分の除去
  • マジックや絵の具などの落書きの除去
  • ペットの粗相の際の床面のお掃除
  • 床面全体の除菌
  • お子様の食べこぼしによる床面のお掃除

⑧アセトンの使用について

アセトン

アセトンはマニキュアの除光液に代表される液剤ですが、油分の分解力が強く、ワックスなどの場合、被膜が白濁したり、溶けてしまいます。ワックスが掛かっている床材へは使用がNGの液剤です。またアルコール同様、色落ち、シミなどが出来る場合があり、シートフロアは表面のシートが収縮してしまうタイプが御座いますので、使用しない方が良いと言われております。

フロアコーティング施工後は被膜が耐薬品性に特化しておりますので、アルコール同様、アセトンを使用して頂いて問題御座いません。特にマジックや絵の具などの落書きの除去の際の使用がお勧めとなります。

⑨次亜塩素酸水・イオンの使用について

次亜塩素酸水イオン

市販にて流通している次亜塩素酸水・イオン等の濃度は約50ppm~400ppm程度のの商品です。通常のフローリングにて上記濃度にて部分的な次亜塩素酸水・イオン等を用いることは可能です。ただし着色塗装などの床材の場合、濃度の高い次亜塩素酸水・イオン等ですと、色落ち、シミなどが出来る場合が御座いますので、使用には注意が必要です。シートフロアの場合、種類によりますが、一部次亜塩素酸水・イオン等で、表面のシートが収縮してしまうタイプが御座いますので、こちらも使用においては注意が必要です。

フロアコーティング施工後は流通している濃度約50ppm~400ppmの商品は問題なく使用可能です。床面への除菌等に問題なくご使用頂けます。

※ノロウィルスなどの除菌(嘔吐物など)にてフロアコーティング施工後の床面へ用いる場合、約200ppm~400ppmの濃度を使用します。

※フロアコーティングの被膜は問題御座いませんが、一般的に手指に使用できる濃度は50ppm程度のものとなります。(それ以上になると皮膚が溶けてしましまう可能性があります。)

⑩次亜塩素酸ナトリウムの使用について

次亜塩素酸ナトリウム

次亜塩素酸ナトリウムが含まれる液剤として、身近な液剤としてハイターが挙げられます。ハイターは次亜塩素酸ナトリウム約5%(濃度50,000ppm)です。通常のフローリングへは原液のままの使用は、変色、シミの恐れがある為、使用不可となっております。通常ハイターは適正希釈にて使用する液剤です。(キャップ1杯(20ml)に対し水2リットル 濃度500ppm)ただしアルカリ性の為、素材への負荷が強く、適正希釈でも一般的に床面への使用は出来ません。(元々の用途が異なります。)

フロアコーティング施工後、UVフロアコート、シリコンコートは原液が付着しても問題御座いません。プレミアムコートは次亜塩素酸ナトリウム濃度2000ppm程度でしたら問題御座いません。ただし適正希釈でも一般的に床面へは除菌を目的としても、元々の用途が異なりますので、原液、上記濃度で使用することは無いのが現状として御座います。(床面への除菌目的の場合、濃度200ppm~400ppmを使用します。)

※ハイターキャップ1杯(20ml)を1ℓの水で希釈した場合、濃度は約1000ppmです。(水500mℓ希釈の場合、約2000ppmです。)

※プレミアムコートは次亜塩素酸ナトリウム濃度2000ppm程度でしたら問題御座いません。

※ご参考までに上記濃度は使用には注意が必要です。次亜塩素酸ナトリウムは除菌等で手に触れるものへ、上記濃度(1000ppm~2000ppm)を使用し、経口にて吸入した場合、健康被害の恐れがあります。

⑪ロボット掃除機の使用について

ロボット掃除機

通常のフローリングへのロボット掃除機の使用はワックスが掛かっていない状態での使用となり、ワックスが掛かっている床へはワックス被膜の線傷の原因になる可能性があり、注意が必要です。

フロアコーティング施工後の床へロボット掃除機の使用は、被膜が擦り傷耐性に特化しておりますので、問題なく使用可能です。

⑫スチーム洗浄機の使用について

スチーム洗浄機

通常のフローリングへのスチーム洗浄機の使用は、熱や水分により、フローリングに突き上げ、膨れ、ヒビワレ、カビ、変色、白化などを生じるおそれがあり、各フローリングメーカー様においても、使用不可と記載をしている場合がほとんどです。

フロアコーティング施工後は、スチーム洗浄機の使用は、被膜が耐水性、耐熱性に特化している為、問題なく使用可能です。

⑬床拭きロボット掃除機の使用について

床拭きロボット掃除機

通常のフローリングへの水分によるフローリング表面のヒビワレや変色、はがれ、また継ぎ目からの水分浸入による膨れや突き上げ、スキ等を起こすおそれがあります。長時間床の上に置くことは避ける等、使用には一定の注意が必要となります。

フロアコーティング施工後は、床拭きロボット掃除機の使用は、被膜が耐水性、耐熱性に特化している為、問題なく使用可能です。ただし洗剤成分配合の床拭きを使用する場合、使用後に、水やアルコール等で洗剤成分を除去することがお勧めとなります(床面の洗剤成分の蓄積を避ける為)

フロアコーティングによって、これだけのお掃除が可能になるので、フロアコーテイングはおすすめです。

フロアコーティングをしないとできないこと まとめ

お掃除方法でフロアコーテイングを選ぶ

フロアコーティングをするだけでフローリングのお掃除の幅が広がります。
フロアコーティングの種類によってのお掃除方法を参考にしたうえでフロアコーティングをお選びください。

UVフロアコーティングガラスフロアコーティングプレミアムコートシリコンフロアコーティング

結論 フロアコーティングでフローリングのお手入れがしやすくなります。

フロアコーティングをすることでこれだけのお掃除が可能になります。

①水拭き ②ワックス必要なし ③クイックルワイパー(ドライ) ④クイックルワイパー(ウェット) ⑤科学モップ ⑥洗剤の使用 ⑦アルコールの使用 ⑧アセトンの使用 ⑨次亜塩素酸水・イオン ⑩次亜塩素酸ナトリウム ⑪ロボット掃除機 ⑫スチーム洗浄機 ⑬床拭きロボット掃除機

床・フローリングのフロアコーティングについてワックスの問題点とフロアコーティングが必要な理由!床・フローリング編フロアコーティングって必要?床・シートフロア編

フロアコーティング施工後のお掃除方法・メンテナンス方法としてご活用ください。